
うつの治し方:効果のある治療と、今日からできること
うつの治し方を解説。行動活性化や認知行動療法、抗うつ薬などの治療と、やる気が出ないときに何をすればいいか、睡眠や運動など今日からできる小さな一歩、受診の目安まで。
うつ病は、行動活性化や認知行動療法(CBT)などの精神療法、抗うつ薬、またはその両方で治療します。どれを選ぶかは、重症度とあなたの希望で決まります。治療と並行して、毎日の小さな行動も助けになります。できそうな活動をひとつ予定に入れる、寝る時間と起きる時間をそろえる、からだを動かす、人とのつながりを保つ。治療を受ければ多くの人が良くなり、その一部は今夜から始められます。
要点まとめ
- うつ病は治療で良くなります。英国のガイドラインでは、軽めのうつ病にはガイド付きセルフヘルプ、行動活性化、認知行動療法から、より重いうつ病には精神療法と抗うつ薬の組み合わせから始めるのが基本です。
- 行動活性化の考え方はシンプルで、「やる気は行動のあとからついてくる」というものです。気分が乗るのを待つのではなく、小さくて意味のある活動を予定に入れ、そのあと気分がどう変わるかを観察します。
- 研究のまとめでは、行動活性化の効果は認知行動療法とほぼ同じで、専門的な訓練が少なくても提供できます。
- 運動、規則正しい睡眠、人とのつながり、お酒を減らすことはどれも助けになり、治療と一緒に取り組むときにいちばん力を発揮します。
- 気分の落ち込みや興味の喪失がほとんど毎日、2週間以上続いているなら、医師に相談しましょう。甲状腺の働きの低下など、からだの病気が隠れていないかも確かめてもらえます。
いま、つらさが限界なら
死にたい気持ちがあるとき、自分を傷つけてしまいそうで不安なときは、今すぐ誰かに連絡してください。うまく説明できなくても大丈夫です。話を聞いてくれる人がいます。
- よりそいホットライン:0120-279-338(24時間対応)
- いのちの電話:0570-783-556(午前10時〜午後10時)。フリーダイヤル0120-783-556は毎日16時〜21時、毎月10日は午前8時から翌日午前8時まで
- こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556(受付時間は都道府県によって異なります)
- #いのちSOS:0120-061-338(24時間365日)
- 命に関わる危険が迫っているときは、119番に電話してください。
番号と受付時間は厚生労働省「まもろうよ こころ」で確認できます。海外にいる場合は、米国なら988、英国とアイルランドならSamaritans(116 123)、そのほかの国はFind A Helplineで、175以上の国と地域の無料の相談窓口を探せます。
このガイドは、あなたが安全になってから読んでも、ちゃんとここにあります。
うつ病にいちばん効く治療法は?
いちばん効く治療は、うつ病の重さによって変わります。軽めのうつ病では精神療法やガイド付きセルフヘルプがよく効き、最初に試されます。より重いうつ病では、英国のガイドラインは認知行動療法と抗うつ薬の組み合わせを第一の選択肢にしています。
誰にとっても最善という治療はなく、実際に続けられるものがあなたに合った治療です。
もっともわかりやすい全体図は、英国のNICE(国立医療技術評価機構)のうつ病ガイドライン(NG222、2022年)です。効果と実用性で選択肢を並べています。軽めのうつ病では、ガイド付きセルフヘルプを最初に挙げ、続いて集団の認知行動療法、集団の行動活性化、個人の認知行動療法、個人の行動活性化、集団での運動、マインドフルネスや瞑想のグループ、対人関係療法、SSRI(抗うつ薬)、カウンセリング、短期の力動的精神療法の順です。軽めのうつ病に、本人が希望しない限り、最初から一律に抗うつ薬を使うことはすすめていません。
より重いうつ病では、NICEは個人の認知行動療法と抗うつ薬の組み合わせをいちばん上に置き、次に個人の認知行動療法、個人の行動活性化、抗うつ薬単独と続きます。NHS(英国国民保健サービス)も、抗うつ薬と認知行動療法を組み合わせると、どちらか一方より効果が高いことが多いとしています。
日本では、国立精神・神経医療研究センター(NCNP)が、うつ病の治療の柱として休養、薬物療法、認知行動療法などの精神療法を挙げています。日本では100人に約6人が、生涯のうちにうつ病を経験するとされています。2025年12月には日本うつ病学会が「うつ病診療ガイドライン2025」を公表し、軽症のうつ病では、話をよく聴くこと、生活の負担を減らすこと、病気について知ることを土台に、抗うつ薬、認知行動療法とそれにもとづくプログラム、集団または指導のもとでの運動療法を選択肢として挙げています。
| 方法 | どんなもの | どのくらい効くか | 日本での受け方 |
|---|---|---|---|
| ガイド付きセルフヘルプ | 認知行動療法や行動活性化のワークブックやオンライン講座を、専門家の確認を受けながら進める。通常6〜8回 | NICEで軽めのうつ病の第一選択 | 提供している医療機関や相談機関は限られるので、事前に確認 |
| 行動活性化 | 楽しさ、達成感、意味を感じる活動を予定に入れ、気分の変化を記録する。軽めのうつ病では通常8回ほど | コクラン・レビューで認知行動療法とほぼ同等 | 心療内科・精神科、心理職。認知行動療法の一部として行われることも |
| 認知行動療法 | 考え、気持ち、行動のつながりに取り組む。軽めなら通常8回、より重い場合は16回ほど | もっともよく研究された治療のひとつ。どの重さでも第一選択 | 心療内科・精神科。条件を満たせば保険診療 |
| 運動 | ウォーキング、ジョギング、ヨガ、筋トレなどを定期的に。できれば計画的に | 2024年の大規模なレビューで中程度の効果。ただし試験の質にばらつき | ひとりで、または医師に相談して |
| 抗うつ薬 | 多くはSSRI。医師が処方し、経過を見る | 主に中等度から重度でおすすめ。効くまで通常4〜8週間 | 心療内科・精神科、かかりつけ医 |
| 精神療法と薬の併用 | 認知行動療法と抗うつ薬を組み合わせる | NICEで、より重いうつ病の第一選択 | 医師と心理職 |
やる気が出ないとき、うつは何から始めればいい?
気分が乗る前に、小さな行動をひとつ始めてください。うつ病では、やる気が行動を引っぱるのではなく、行動のあとからやる気がついてくることが多いからです。これが行動活性化の中心で、小さく具体的な活動をいくつか計画し、気が進まなくても実行して、そのあと気分がどうなったかを観察します。
うつ病は、生活の範囲を少しずつ狭めます。気分が落ち込むので、することが減る。することが減ると、楽しさや達成感、人とのつながりを感じる機会がなくなる。そしてさらに落ち込む。NICEは行動活性化を「その人の活動と気分のつながり」に注目し、回避を減らすための具体的な変化を一緒に計画する方法だと説明しています。引きこもりがち、動けない、生活リズムが崩れた、というタイプのうつ病にとくに向いています。
日本では「まず休養」とよく言われ、NCNPも心身をしっかり休められる環境を整えることを大切にしています。行動活性化は無理に頑張ることとは別もので、休むことと、ごく小さな活動を少しずつ生活に戻すことは両立します。どのくらい休み、どのくらい動くかは、主治医と相談しながら決めると安心です。
シンプルな方法ですが、根拠はしっかりしています。53件の試験、5,495人を対象にした2020年のコクラン・レビューでは、短期的な効果について行動活性化と認知行動療法に差がないという中程度の確実性のエビデンスが得られました。ただし著者らは、全体のエビデンスの質から確信には限界があるとしています。うつ病の成人440人を対象にしたCOBRA試験では、経験の浅いメンタルヘルスの専門職が行う行動活性化は、心理療法士による認知行動療法と12か月後の効果が同等でした。26件の試験を対象にした以前のメタ分析でも、対照条件よりはっきり効果がありましたが、小規模や質の低い研究が多いとも指摘されています。
自分で試すなら、次のように進めます。
1. 自分の行動と気分に気づく
2〜3日、1〜2時間ごとに何をしていたかをメモし、気分を1〜5で評価します。まだ何も変えなくてかまいません。たいていすぐにパターンが見えてきます。ソファでスマホを何時間も見たあとは気分が下がり、シャワーや電話、10分の外出のあとは少しだけ上がる、というように。
2. 3つの種類から小さな活動を選ぶ
楽しさ(好きな曲を聴く、ベランダでコーヒーを飲む)、達成感(お皿を5枚洗う、メールを1通返す)、大切にしていること(友だちにメッセージを送る、誰かを手伝う、外の空気を吸う)を混ぜた短いリストをつくります。どれも、調子の悪い日でもできるくらい小さくしておきます。
3. 予定のように時間を決める
活動をひとつかふたつ、決まった時間に入れます。「運動を増やす」より「10時に角まで歩いて帰ってくる」のほうが、ずっと実行しやすくなります。気分が乗るまで待つことこそ、行動活性化が抜け出そうとしている落とし穴です。
4. 前とあとで気分を評価する
活動の前とあとに気分を簡単に評価すると、1日が「証拠」に変わります。1〜2週間で、少しでも確実に効く活動と、エネルギーを奪う活動が見えてきます。活動スケジュールに関する初期のメタ分析も、まさにこの方法を説明しています。気分と日々の活動を記録できるようになり、楽しい活動を増やしていくのです。
5. 止まったら、もっと小さくする
予定をこなせなかったら、自分を責めるのではなく、活動を小さくします。「ジムに行く」は「スニーカーをはく」に。「台所を片づける」は「台の上をひとつ片づける」に。小さな成功は積み重なります。
うつ病は薬なしで治せる?
はい、とくに軽度から中等度なら、薬を使わずに治療する人はたくさんいます。NICEのガイドラインでは、ガイド付きセルフヘルプ、行動活性化、認知行動療法、集団での運動などの精神療法がすべて第一選択に入っていて、軽めのうつ病に最初から一律に抗うつ薬を使うことはすすめられていません。
ただし「薬なし」と「ひとりで」は同じではありません。もっとも根拠のある方法は体系立てられていて、たとえ短い確認だけでも、たいてい誰かの支えがあります。英国ではNHS Talking Therapiesに、かかりつけ医を通さず自分で申し込めます。日本での受け方は、このあとの「日本で治療を受けるには?」でまとめています。
より重いうつ病では、薬が治療計画に入ることが多く、医師と一緒に決めるのがいちばんです。どの方法を選ぶかより、効果のある治療を受けることのほうが大切です。不安も強いなら、不安を和らげる方法もあわせて読んでみてください。
運動はうつに効く?
効きます。運動は、うつ病の症状を減らす方法の中でも根拠のあるもののひとつで、NHSは軽いうつ病の主な治療のひとつと位置づけています。定期的に、できれば少しきついくらいで続けるといちばん効果的です。
2024年にBMJに掲載されたネットワークメタ分析は、うつ病の人14,170人を対象にした218件の試験をまとめました。ウォーキングやジョギング、ヨガ、筋トレで症状が中程度に減り、強度が高いほど効果も大きくなりました。一方で著者らは、多くの試験にバイアスのリスクが高く、効果の大きさについての確信は低いとも指摘しています。
始めるのにジムの会員証はいりません。NHSは、1日20分歩くことから無理なく始めるようすすめ、NICEは、ガーデニング、水泳、ダンスなども運動に含まれ、屋外のほうが効果が大きいかもしれないとしています。20分が無理に思えたら、5分歩いて、それを立派な一歩として数えてください。
うつのとき、毎日をどう過ごせばいい?
毎日の中でとくに助けになるのは、寝る時間と起きる時間をそろえること、少しからだを動かすこと、少なくともひとりとつながること、お酒を減らすこと、そして、つらい思いをしている友だちに接するように自分に接することです。どれも治療の代わりにはなりませんが、治療を進めやすくしてくれます。
睡眠のリズムを保つ
うつ病はよく睡眠を乱し、睡眠不足がさらに気分を落とします。65件の試験を対象にした2021年のメタ分析では、睡眠が改善するとうつが中程度に減り、睡眠が良くなるほど気分の改善も大きくなりました。NIMH(米国国立精神衛生研究所)は、寝る時間と起きる時間を一定にするようすすめています。まずは週末も含めて、起きる時間をそろえることから。それがほかのすべての土台になります。
短くても、人とつながる
うつ病のときは人から離れたくなり、離れるとさらに悪化します。WHOは、友人や家族とつながりを保つことをセルフケアのひとつに挙げています。つながりは小さくてかまいません。メッセージに1通返す、カフェに座ってみる、信頼できる人ひとりに「最近つらい」と伝える。
お酒を減らす
夜のお酒はほっとするように感じますが、NHSは、お酒は問題を解決せず、かえって気分を落ち込ませることがあると注意しています。ほぼ毎晩飲んでいるなら、週に何日か飲まない日をつくり、気分と睡眠の変化を見てみてください。
自分にやさしくする
うつ病には、自分を「怠けている」「弱い」と責める厳しい心の声がつきものです。あなたは怠けているのでも弱いのでもなく、具合が悪いのです。意識してハードルを下げましょう。調子の悪い日は、シャワーを浴びて食事をとれたら十分です。毎晩、うまくいった小さなことをひとつ書き留めると楽になる人もいます。これは感謝の日記と同じ考え方です。
病院に行く目安は?何科を受診すればいい?
気分の落ち込みや興味の喪失が、ほぼ1日中、ほとんど毎日、2週間以上続いているなら、医師に相談しましょう。仕事や人間関係、安全に影響が出ているなら、もっと早くてかまいません。受診先は、心療内科か精神科、またはかかりつけ医が入り口になります。
2週間という目安は、NIMHがうつ病を説明するときに使う症状のパターンです。
薬を使わずに治したいと思っていても、受診には意味があります。からだの病気がうつ病に似た症状を起こすことがあり、医師は診察や問診、血液検査などでそれを確かめられます。たとえばNHSは、気分の落ち込みやうつを、甲状腺機能低下症によくある症状として挙げています。これは簡単な血液検査で調べられます。
メモを持っていくのもおすすめです。2週間分の気分の評価、寝た時間、試したことがあれば、「しばらく調子が悪くて」と伝えるより、ずっと状況が伝わります。
日本で治療を受けるには?
日本では、心療内科か精神科、またはかかりつけ医に相談するのが一般的な入り口です。受診するか迷うときは、精神保健福祉センターや保健所でもこころの相談ができます。うつ病の認知行動療法は2010年から、条件を満たせば保険で受けられるようになっています。
保険で受けられる認知行動療法
日本認知療法・認知行動療法学会によると、うつ病(うつ病などの気分障害)への認知行動療法は、2010年から一定の要件を満たせば保険診療で受けられます。精神科医の清水栄司氏は、厚生労働省に届け出た医療機関で、認知行動療法に習熟した医師が行うことが条件で、一連の治療は原則16回まで、対応する医療機関はまだごくわずかだと説明しています。予約のときに「認知行動療法を受けられますか」と確認しておくと安心です。
公的な相談窓口と医療費の助成
- 精神保健福祉センター:厚生労働省によると、こころの健康相談から精神医療に関わる相談まで応じ、必要に応じて近くの医療機関を紹介してくれます。
- 保健所・保健センター:不眠やうつなど、こころの病気に関する不安や悩みの相談を受け付けています。
- 自立支援医療(精神通院医療):通院での治療を続ける必要がある場合、医療費の自己負担が原則1割になり、所得に応じて月の上限も決まります。申請は市区町村の担当窓口です(こころの情報サイト)。
抗うつ薬について知っておきたいことは?
抗うつ薬は、とくに中等度から重度のうつ病に有効な選択肢で、医師が処方し、経過を見ながら、効果と副作用のバランスを一緒に考えてくれます。NICEは、SSRIは一般に忍容性が高く、多くの人にとって第一選択の抗うつ薬だとしています。
NIMHによると、抗うつ薬は効くまでにふつう4〜8週間かかり、気分より先に、睡眠、食欲、集中力が良くなることがよくあります。NICEは、症状が落ち着いたあとも少なくとも6か月は続け、定期的に見直す必要があるかもしれないとしています。
安全のために大切な点がふたつあります。ひとつは、抗うつ薬を急にやめないこと。NHSは、急にやめると離脱症状が出ることがあるとしていて、変更は必ず処方した医師と計画して行います。もうひとつは、薬を飲み始めてから絶望感や死にたい気持ちが出てきたり強くなったりしたら、すぐに医師に連絡することです。
うつ病の治療期間はどのくらい?
多くの治療は、数週間から数か月かかります。NICEによると、ガイド付きセルフヘルプは通常6〜8回、軽めのうつ病への行動活性化や認知行動療法は8回ほど、より重いうつ病への認知行動療法は16回ほどです。
抗うつ薬は、効果が出るまでふつう4〜8週間かかります。日本の厚生労働省の研究班によるうつ病の認知行動療法マニュアルでも、1回30分以上の面接を原則16〜20回行うとしています。
回復はまっすぐには進まないことが多いので、日ではなく週単位で変化を見てください。十分に試しても効果がなければ、別の方法を試す理由になります。あなたが良くならないという意味ではありません。
うつ病は自然に治る?
治ることもありますが、当てにはできません。治療を受けていない人を調べた研究では、1年後もほぼ半数がうつ状態のままでした。待つあいだに、何か月もつらさが続くことがあります。
治療を受けていないうつ病のメタ分析では、プライマリケアの成人のうち、治療なしで回復した人は3か月以内に約23%、6か月以内に32%、12か月以内に53%と推定されました。著者らは、この数字は軽めのケースが多く含まれている可能性が高く、重いうつ病にはあてはまらないかもしれないとしています。
1年後もほぼ半数がうつ状態のままだったということです。だからNICEは、治療を始めないと決めた人にも、通常2〜4週間以内にもう一度評価を受けることをすすめています。
気分と行動を記録すると、なぜ回復の助けになる?
セルフモニタリングは、それ自体が治療の一部です。行動活性化の中心である活動スケジュールは、気分と日々の活動を記録できるようになることの上に成り立っています。NICEも、症状を自分で記録する方法と、それが回復に主体的に関わる助けになることを説明するようすすめています。
日本のうつ病の認知行動療法マニュアルでも、早い段階で「活動記録表」をつけて活動量を増やしていきます。
Moodflowは、この記録を手軽にする気分記録・日記・習慣アプリです。治療ではなく、医師やカウンセラーの代わりにもなりませんが、行動活性化と相性のいい機能があります。
- ワンタップの記録:5段階から気分を選び、アクティビティ、気持ちを表す言葉、メモも添えられるので、活動の前とあとの評価が数秒で終わります。
- 分析:どのアクティビティ、人、習慣、睡眠のパターンが良い日と一緒に現れやすいかが見えてきます(より深い気分との関係はMoodflow Plusで)。
- イヤー・イン・ピクセル:1日にひとマス、その日の気分の色で。1日1日はまだつらくても、ゆっくりした回復が目に見えるようになります。
- 習慣:リングと、無理なく続けられる連続記録で、「10分歩く」「友だちにひとこと送る」が毎日の小さな達成になります。
- リマインダーとApple Watchアプリ:手首から数秒で気分を記録できます。
- 「ヘルスケア」・ヘルスコネクトとの連携(任意):睡眠や歩数が、気分の記録と並んで表示されます。
- 感謝の日記:うまくいった小さなことを、毎晩ひとつ書き留める場所に。
記録はプライバシーを守る設計で、あなたのスマホの中に保存されます。Moodflowは、iPhone、Apple Watch、Androidで無料で使えます。くわしくはmoodflow.co/jaへ。
Frequently asked questions
うつから抜け出すには何をすればいい?
多くの人は、治療と毎日の小さな行動を組み合わせてうつから抜け出します。行動活性化、認知行動療法、薬などの選択肢を医師やカウンセラーに相談しながら、できそうな小さな活動を1日にひとつ予定に入れ、起きる時間をそろえ、からだを動かし、ひとりと連絡をとってみてください。回復はふつう、数週間かけて少しずつ進みます。
うつで布団から出られないときはどうすればいい?
ばかばかしく思えるくらい小さな行動をひとつ選び、気分が乗る前にやってみます。起き上がる、カーテンを開ける、水を1杯飲む、など。できたら次のひとつを選びます。この状態が2週間以上続くとき、自分の安全に不安があるときは、医師か相談窓口に連絡してください。
うつ病は薬を使わずに治せる?
軽度から中等度のうつ病なら、ガイド付きセルフヘルプ、行動活性化、認知行動療法、運動、睡眠の改善などで、薬を使わずに治療する人はたくさんいます。どれも臨床試験で治療として検証されています。より重いうつ病では、精神療法と一緒に薬がすすめられることが多いので、医師に相談してみてください。
行動活性化とは?
行動活性化は、「することが減って、さらに落ち込む」という悪循環を断ち切るための精神療法です。活動と気分を記録し、楽しさ、達成感、意味を感じる小さな活動を予定に入れていきます。研究のまとめでは、認知行動療法とほぼ同じくらい効果があるとされています。
うつにはどのくらい運動すればいい?
これという決まった量はありませんが、定期的な運動は助けになり、2024年の大規模なレビューでは強度が高いほど効果が大きくなりました。NHSは、1日20分ほど歩くことから無理なく始めるようすすめています。ウォーキング、ジョギング、ヨガ、筋トレはどれも効果が見られました。
受診したら医師に何を伝えればいい?
どのくらいの期間こう感じているか、睡眠、食欲、エネルギー、仕事、人間関係にどう影響しているか、自分を傷つけたい気持ちがあったかを伝えてください。飲んでいる薬、お酒の量、からだの症状も伝えましょう。この2週間ほどのメモや気分の記録があると、話しやすくなります。
うつ病の認知行動療法は保険で受けられる?
日本では2010年から、条件を満たせばうつ病の認知行動療法を保険診療で受けられます。ただし厚生労働省に届け出た医療機関で、認知行動療法に習熟した医師が行うことが条件で、対応している医療機関はまだ多くありません。予約のときに確認しておくと安心です。
このガイドについて:Moodflowチームが、臨床ガイドライン(NICE、NHS、NIMH、WHO)と、日本の公的な情報(厚生労働省、国立精神・神経医療研究センター、日本うつ病学会)、下記の査読付き研究をもとに作成し、それぞれの内容に出典へのリンクをつけています。最終確認は2026年11月です。一般的な情報であり、医師や専門家による診察や助言の代わりにはなりません。
参考文献
- Depression in adults: treatment and management (NG222)、National Institute for Health and Care Excellence(NICE)、2022年
- Depression in adults: treatment、NHS
- How to cope with depression、NHS
- NHS Talking Therapies, for anxiety and depression、NHS
- Underactive thyroid (hypothyroidism): symptoms、NHS
- Depression、National Institute of Mental Health(NIMH)
- Depressive disorder (depression) fact sheet、World Health Organization、2026年
- うつ病、国立精神・神経医療研究センター「こころの情報サイト」、2026年閲覧
- 気分障害の治療ガイドライン(うつ病診療ガイドライン2025ほか)、日本うつ病学会、2025年
- うつ病の認知療法・認知行動療法 治療者用マニュアル、厚生労働科学研究費補助金こころの健康科学研究事業「精神療法の実施方法と有効性に関する研究」
- 認知行動療法の発展、日本認知療法・認知行動療法学会、2026年閲覧
- 精神疾患の治療に効果的な「認知行動療法」。自分に合う医者を探すには?、清水栄司、現代ビジネス、2026年
- 身近にある地域の相談窓口、厚生労働省、2026年閲覧
- こころの病気への助成、国立精神・神経医療研究センター「こころの情報サイト」、2026年閲覧
- 電話相談、厚生労働省「まもろうよ こころ」、2026年閲覧
- Behavioural activation therapy for depression in adults、Uphoff et al.、Cochrane Database of Systematic Reviews、2020年
- Cost and outcome of behavioural activation versus cognitive behavioural therapy for depression (COBRA)、Richards et al.、The Lancet、2016年
- Behavioral activation treatments of depression: a meta-analysis、Cuijpers et al.、Clinical Psychology Review、2007年
- Behavioural activation for depression: an update of meta-analysis of effectiveness and sub group analysis、Ekers et al.、PLoS One、2014年
- Effect of exercise for depression: systematic review and network meta-analysis of randomised controlled trials、Noetel et al.、BMJ、2024年
- Improving sleep quality leads to better mental health: a meta-analysis of randomised controlled trials、Scott et al.、Sleep Medicine Reviews、2021年
- Estimating remission from untreated major depression: a systematic review and meta-analysis、Whiteford et al.、Psychological Medicine、2013年
- 988 Suicide & Crisis Lifeline、988 Lifeline
- Contact Samaritans、Samaritans
- Find A Helpline、ThroughLine
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